Custom Print ミュージアムプリント


通常メニューとは違う特別なプリントを、カスタムメイドで制作致します。
主に美術館からの依頼(作家の回顧展など)に対応するもので、作家、時代背景、技法などにより
その内容は変化に富んでいることが多く、ケースバイケースで対応しています。


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主な制作例

 
 
植田正治「少女四態」などのレプリカ銀塩プリント
 
 
欧州巡回展に伴いヴィンテージプリントが貸し出された際に、植田正治写真美術館の展示用として
ヴィンテージプリント制作当時の処方をもとに、精巧なレプリカを制作致しました。

写真保存における最も重要かつ難しい問題として、ヴィンテージプリントの保存という大きな課題があります。
植田正治の名作のひとつである、この「少女四態」は同美術館にとって主要な展示品のひとつでもありますが、
年月にさらされたプリントの傷みの進行を最小限にするべく、展示品としてのレプリカが求められました。
この植田正治写真美術館の作品保存に対する取り組みは、これからの写真美術館展示の指針となるものと思います。

この展示会の詳細情報は こちら
(「少女四態」 常設展として展示中 )
 
植田正治
 
 
 
 
 
渋谷区立松濤美術館「安井仲治 ー 写真のすべて」
 
 
安井仲治展にて、ニュープリントと初期作品の「ぞうきんがけ」技法での
プリント制作を行ないました。

「ぞうきんがけ」とは、主に大正期に行われていた、油彩絵具を使用する
日本独自の作画技法です。当展では、ブロムオイルプリントのイメージを
再現するためにこの技法を応用しました。

右の写真も同展示のために制作した銀塩プリントです。
ガラス乾板に磁石と鉄粉を使用した、フォトグラム技法によって作られた
たいへん力強い、安井仲治の代表作です。..... 安井仲治展 制作記へ

この展示会の詳細情報は こちら
(「生誕百年 安井仲治 ー 写真のすべて」 2004年10月 〜 11月 )
安井仲治
 
 
 

 
東京都写真美術館「甦る中山岩太 ー モダニズムの光と影」
 
 
中山岩太 「甦る中山岩太」展にて、遺されていたガラス乾板から
ニュープリントを40点余、大全紙にて作成致しました。
そのうち20点は東京都写真美術館に収蔵されました。

代表作となる「上海から来た女」は、日本が戦争に向かっていく時代の
頽廃的な雰囲気が満たされた、1930年代のイコンとも言える傑作です。
プリントにあたっては10年という贅沢な時間が与えられたので、
十二分に調査・研究を重ね、展示会に臨みました。

この展示会の詳細情報は こちら
(「甦る中山岩太 ー モダニズムの光と影」 2008年12月 〜 2009年2月 )






東京都写真美術館「岡村昭彦の写真 生きることと死ぬことのすべて」
 
 
モノクロームプリントを担当した。

メインのカラープリントの展示の最後に小さな展示スペースが設けられ、
モノクロームプリントは、遺品などとともにそこに展示されました。

東京都写真美術館での展示で、故人の人となりが偲ばれる
とても良い展示だった。
 
この展示会の詳細情報は こちら
(「岡村昭彦の写真 生きることと死ぬことのすべて」 2014年7月 〜 9月 )
 
 
 
岡村昭彦
 
 
 
 
 
東京ステーションギャラリー「生誕百年!植田正治のつくりかた」
 
 
植田正治のプリントは何度やっても新鮮で楽しい。
それは写真する楽しさがネガから伝わってくるからだと思う。

この時もニュープリントを何点か制作したが、
展示がとても待ち遠しかったことを覚えている。
 
この展示会の詳細情報は こちら
(「生誕百年!植田正治のつくりかた」 2013年10月 〜 2014年1月 )
 
 
 
植田正治
 
 
 
 
 
島根県立古代出雲歴史博物館「八雲立つ出雲」
 
 
八雲立つ出雲 島根県立古代出雲歴史博物館での展示で、
植田正治の出雲での作品。

カラーは植田正治美術館での展示で制作したもので、
モノクロは新規にプリントしたもの。
神話の地、出雲の魅力と不思議が縦横に展開する充実した内容だった。

この展示会の詳細情報は こちら
この図録の詳細情報は こちら
(「八雲立つ出雲」 2012年7月 〜 10月 )
 
 
 
 
 
国際協力基金「東北 - 風土・人・くらし」 小島一郎のプリント
 
 
小島一郎 国際協力基金の日本紹介プロジェクトで、海外巡回写真展のひとつ。
飯沢耕太郎さんの監修で、同じ内容のものを2セット制作した。

私の担当はその中の小島一郎のプリントで、
デジタルネガを含む構成。
頭の中の小島一郎地図は、もうかなり出来上がっている。

この展示会の詳細情報は こちら
(「東北 - 風土・人・くらし」 2012年 〜 海外巡回中 )

 
 
 
 
ポートフォリオ 「安井仲治ポートフォリオ」 タカ・イシイギャラリー
 
 
ガラス乾板を含む様々なネガからのプリント。
一部はデジタル複写データからのプリントでした。

普通はやらないフェロタイプ仕上げもあって、賑やかで楽しい仕事でした。
白眉は「凝視」のプリント。4台の引き伸ばし機を稼働させて
二日がかりでプリントしました。

このポートフォリオの詳細情報は こちら
(「安井仲治ポートフォリオ」 2010年 )
安井仲治
 
 
 
 
 
ポートフォリオ 「中山岩太ポートフォリオ」 MEM

中山岩太

 
すべてガラス乾板からのプリント。
写美で展示用のプリントをやった後だったので作業は比較的スムーズだったが、
枚数が多いのでスポット仕上げが大変だった。

翌年に展示もあり、飯沢耕太郎氏にレビューを頂きました。

このポートフォリオの詳細情報は こちら
(「中山岩太ポートフォリオ」 2010年 )


 
 
 
 
 
東京ステーションギャラリー
  「警視庁カメラマンが撮った昭和モダンの情景」石川光陽

 
 
原稿として渡されたのは、発色現像式のモノクロフィルムによる複写ネガだった。
悪戦苦闘。今までで一番難しい仕事だったかもしれない。

複写はきちんとできていたけれども、やはりオリジナルネガにはかなわない。
不完全燃焼のような状態なので、もし次の機会があったら
是非オリジナルネガからプリントしたい。

この展示会の詳細情報は こちら
MX TV による写真展の紹介動画 石川光陽が撮った昭和モダン
 
(「警視庁カメラマンが撮った昭和モダンの情景」 2010年12月 〜 2011年3月 )
石川光陽
 
 
 
 
 
渋谷区立松濤美術館「生誕120年 野島康三 肖像の核心展」


野島康三展の開催にあたり、ガムプリントとブロムオイルプリントの
制作工程の具体的な解説展示が必要となり、
オリジナルネガからのブロムオイルプリントを制作しました。

現在すでにブロムオイル専用の感光材料は製造中止となっておりますが、
他の感光材料を利用してプリントを作成致しました。
 
この展示会の詳細情報は こちら
(「生誕120年 野島康三 肖像の核心展」 2009年9月 〜 11月 )

 
 
 
 
 
東京都写真美術館「プレス・カメラマン・ストーリー」
 
 
船山克氏のニュープリントほかを担当しました。
船山作品は4x5パックフィルムで撮影されたものです。
プレス写真のスタンスは押さえつつ作家性の強いネガだったので、
そのバランスに注意しながらプリントしました。
 
この展示会の詳細情報は こちら
(「プレス・カメラマン・ストーリー」 2009年5月 〜 9月 )
プレス・カメラマン・ストーリー
 
 
 
 
 
出版物 写真集「僕のアルバム」植田正治 求龍堂
 
 
僕のアルバム

未発表のネガを編集して、プライベートなアルバムの形にまとめた写真集。
可愛らしい奥様をはじめ、植田正治の家族写真が中心に写っている
素敵な写真集です。
 
かなり痛んでいるネガもあったので、
デジタル処理でキズやゴミを処理しています。

この書籍の詳細情報は こちら
( 写真集「僕のアルバム」植田正治 求龍堂 2007年 )

 
 
 
 
 
植田正治写真美術館「わが風土記 山陰の風と光」
 
 
私の唯一のカラーのまとまった仕事。
一部退色したカラーポジからスキャンして、色を復元しています。
 
鳥取の風と光を思い出しながら作業しました。
植田正治事務所の仲田薫子さんが存命だった時の、思い出の仕事です。
 
この展示会の詳細情報は こちら
(「わが風土記 山陰の風と光」 2007年1月 〜 4月 )

 
 
 
 
 

アメリカ ヒューストン美術館「日本の写真史展」展示作品
 

島霞谷 島霞谷「笑う男」のレプリカ鶏卵紙プリント。
オリジナルはコロジオン湿版。
 
この展示会の詳細情報は こちら
(「The History of Japanese Photography」2003年3月 〜 4月 )
 
 
 
 
 

東京ステーションギャラリー「シュルレアリスト 山本悍右」
 
 
お話をいただいた時、山本悍右に関してほとんど知らなかったので、猛勉強をした。
戦争を挟んだ時代の多くの芸術家の横糸がつながり、
発見の連続で楽しい勉強だった。

コンタクトを見るととても楽しんで撮影していたことがわかり、
それも新しい発見だった。
カラーとモノクロのニュープリントを制作した。
 
この展示会の詳細情報は こちら
(「シュルレアリスト 山本勘助」 2001年8月 〜 9月 )

山本悍右
 
 
 
 
 
岡本太郎美術館「日本発見 岡本太郎と戦後写真」

 
初めての美術館の仕事だった。
岡本太郎の写真については予備知識はあったが、
正直これほどの内容とボリュームとは知らなかった。
「写真家」の写真とは一味違うその魅力を引き出すことが一番の課題だったが、
一応の評価が得られたようだった。

その後、写真家の内藤正敏さんが、自由な岡本太郎のプリントを
展示しているのを見る機会があり、少し羨ましく思った。
私たちプリンターにはああいう「解釈」は求められないし、許されてもいない。

この展示会の詳細情報は こちら
(「日本発見 岡本太郎と戦後写真」 2001年4月〜 7月 )
岡本太郎







ご注文の方法

ご依頼のプリント内容や趣旨などを、なるべく具体的にお知らせ下さい。
銀遊堂にて対応可能であるかを検討し、回答させて頂きます。
制作納期、経費などはその都度お見積もりさせて頂きます。
ご連絡方法は こちら をご参照下さい。

現在対応可能なプリント技法は以下のとおりです。
 ・銀塩 モノクロームプリント(ゼラチンシルバー)
 ・Dilver プリント(デジタルデータからのバライタ銀塩プリント)
 ・プラチナプリント(プラチナ・パラジウム、ジアタイプを含む)
 ・サイアノタイプ
 ・鶏卵紙
 ・塩化銀紙
 ・ぞうきんがけ技法

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